丹有法律事務所はお盆も休まず営業でした。とはいえ、普段よりは来客等も少なく、ゆったりとした時間が流れていたと思います。
実はお盆期間中に、かなりお忙しいある税理士さんのお話を聞く時間を得ました。お盆期間中ですので、お時間を多めにいただくことができたのでしょう。話は多岐にわたりましたが、経営改善支援事業への熱いハートを感じることができました。社会構造や産業のあり方が大きく変革するなかで、士業や金融機関も革新していかなければ生き残ることができません。税理士さんの取り組みに私も全面的に協力したいと考えています。
その後、丹有法律事務所の相談票を読み直してみました。労働問題(解雇、セクハラ等)、債権回収、債務(破産等)といった相談のほか、退職した従業員による競業行為や(顧客情報等の)営業秘密の持ち去りについての相談が意外に多いことに気付きました。残念ながら経営者の対策が不十分なため、裁判等の受任に至らないケースがほとんどです。受任をしないので件数の多さを実感していなかったのですが、実務上は大きな問題なのです。
その他、少数株主対策やデザイン等の著作権対策も経営者にとって軽視できない問題です。離婚、不動産の賃貸借、自動車事故のような一般的な事件でも経営者は悩まれています。
資金繰り管理等の数字にかかわる問題はやはり税理士さんが強い分野です。先の税理士さんも早期経営改善計画の策定支援に力を入れておられます。
他方、丹有法律事務所の相談票に載ってくるような問題は、弁護士が専門性を発揮できる分野です。専門分野の異なる士業と金融機関が連携して、経営改善の支援に力を入れることで、これまで以上に地域へ貢献できると私は信じています。
(丹波市 弁護士 馬場民生)